50年という半世紀を生きたからこそ、
過去を思い出したくなる。
楽しかったことも、悔しかったことも、ぜんぶ。
いつか誰かが読んでも、読まなくてもいい。
ただ、ここに残しておこう。
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スピリチュアルとか信じてなかったのに。
心が重かったあの頃と、バシャールとの出会い 小学一年生の時の「一万円事件」あれ以来、私は猛烈に自分を責めるようになった。「私はダメな子なんだ」「価値がない」そんな思いがじわじわと心に染みついて、いつのまにか当たり前になっていた。 勉強に集... -
小銭をドブに捨てた日
あの日も、いつものようにひとりで歩いて、ひとりで遊んでいて、手の中には小銭がいくつかあった。 どこで手に入れたかは覚えていないけど、それは 盗んだものじゃない とだけははっきり記憶してる。 何せ、あの一万円事件のあとだったから。。 私はそれか... -
1万円事件
小学一年生になったばかりの春。 早い下校時間に帰宅しても、家には誰もいなかった。 共働きの両親、帰りの遅い高学年のお姉ちゃんたち。 そんな中で、毎日私の帰りを迎えてくれていたのは、三匹の猫たちだった。 たま、くま、ふんずけ。 彼らは何も言わず... -
蟻と私。
保育園だったか、小学校低学年だったか、とにかく私は、よくひとりで遊んでた。 そもそも、誰かが一緒に遊んでくれるってことが、あんまりなかった。 でもそれが、特別さみしいって思ってたかというと、どうだったかな。 本を読むでもなく、勉強する気もま... -
ブランコで母をの帰りを待ってた時の話。
母の帰りを。父が起きてくるのを。友達が声をかけてくれるのを。先生が私に目を向けてくれるのを。私は、いつも誰かを、何かを待っていた。 でも、それは苦しいことではなかった。あの時間、私は案外、楽しかったように思う。 ブランコの上で、風と遊びな... -
幼い私の喜びと戸惑い
母がお迎えに来るまで、私は保育園で先生と過ごす時間が好きだった。 みんなが帰って静かになった園の中、膝の上にちょこんと座らせてもらって、「お母さん、まだ来ないねぇ」なんて声をかけられると、なんだか世界に自分しかいないみたいな、特別な気持ち... -
おしっこもらしちゃった私へ。
卒園式が近づいていた。 その日、みんなは舞台の上で出し物のリハーサル。少し本番に似せた雰囲気に、なんだか私の体はずっと緊張していた。 朝から、トイレに行きたかった。でも、言えなかった。言ったら迷惑かな。怒られるかな。空気、壊しちゃうかもな…... -
色眼鏡のはじまり
ピカピカの一年生になった春、私は彼女と同じクラスになった。あまり人と深く関われないタイプだった私にとって、彼女は不思議な存在だった。どこか自分と似た空気をまとっていて、気がつけば、ふたりで一緒に下校したり、小さなことで笑ったりしていた。 ... -
無言の砂場(孤独と共鳴の記憶)
いちばん最初の記憶は、保育園の砂場。 私は、毎日のようにそこにいた。小さなスコップを持って、しゃがみ込んで、ただ黙って砂をいじっていた。 手のひらに伝わるひんやりとした感触だけが、自分の中と外をつないでくれるような気がしていた。 喋るのは、... -
はじめに
人と同じように生きたかっただけなのに、どうしてこんなに回り道ばかりしてきたんだろう。そう思う日が、昔はたくさんありました。 けれど今は、その遠回りの景色が、なんだかとても豊かに感じられます。あのとき泣いたことも、笑ったことも、うまくいかな... -
自叙伝プロジェクトへようこそ。
ポップコーンを片手に、色めがねをそっと外して─ これは、えっちゃんがちょっとずつ世界の見え方を変えていった、旅の記録です。 かつて私は、自分の目じゃなく、誰かのレンズを通して物事を見ていた気がします。 それはそれで、まあまあ刺激的だったり、...
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